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老人日記 2

 過ぎた時間を振り返ることが多い今、年寄りって昔のことばかりを言ってつまらないと言われそうです。自分が生きてきた八十年という時間を考えてみたくなって小説を書きました。なぜ書きたかったのか。あまりに錯綜した混沌のなかで長い時間苦しんでいたからだと思います。なぜ苦しいのかはっきりしないのですからどうしようもありません。もちろん自分にもはっきりしないのですから他人にわかってもらうことはさらに難しいことです。でも今年は少しちがった年のようです。余分なことを削り、あきらめるところは諦めてみると明瞭でシンプルな世界になりました。あとはできるだけ軽やかに暮らすことを考えたいと思います。
「人はなぜ何のために生きるのか」「人間ってなんだ」すべての人がこんな疑問を基本にもっています。しかし自分の答えを持つのは簡単ではないと思います。事実や真理はなにか、善いことと悪いことの区別さえ自分で判断するのは簡単ではありません。自分で考える必要なんてない、無駄なこと。すでに用意されているのですからという考えもあるかもしれません。でも生はたての時代関係でも同時代の横の関係でも一人ひとりが絶対で別のものです。どの生も大事であるべきだと考えています。親と子二つの世代を通して現代と人間ということを考えてみたいと思いました。印刷製本されてみると誤字や脱字など細かいところはもちろんですが、内容的にも不十分だと思えるところが出てきました。一応コンテストに原稿をおくりましたが本になるには読まれることに耐える内容でないといけませんから、むずかしいだろうと思っています。
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